MATLABは pathdef.m と呼ばれるファイルからパスの情報を読み込みます。ご利用のコンピューター上に複数のpathdef.m ファイルが存在することがありますが、MATLABは1回にひとつずつ読みます。MATLABは、ドキュメントフォルダ内の MATLAB startup フォルダ内の pathdef.m ファイルを最初に読みます。どの pathdef.mファイルがMATLABによって現在使用されているかを確認するためには、以下のコマンドを実行してください:
which -all pathdef
which -all コマンドはMATLABが見つけることができる pathdef.m ファイルをすべてリストします。このリストの最初に表示されるものは、現在 MATLAB が使用しています。MATLABのパスのリセット前に、MATLABのパスフォルダとは別の場所へコピーしてバックアップをしておきます。
MATLABのパスのリセットを実行すると、MATLABはこのセッションから現在のパスを取り除き、次にMATLABインストールディレクトリを検索し、このセッションのパスにツールボックス フォルダをすべて加えます。MATLABホームタブの環境の「パスの設定」で「規定の設定（デフォルト）」ボタンをクリックもしくは、restoredefaultpathコマンドを実行しただけでは、一時的にメモリの中へ保持するだけですので、新規セッションを起動すると元に戻ります。
変更を永久にするためには、MATLABホームタブの環境の「パスの設定」で「規定の設定（デフォルト）」ボタンをクリック後、「保存」ボタンをクリックするか、もしくは、restoredefaultpath コマンド実行後、以下のコマンドを実行します：
savepath
savepath コマンドは、 which -all pathdef 実行後の出力結果で最初にリストされる pathdef.m へのこのセッションのMATLABパスを保存します。これによって、既存の内容に上書きします。
■カスタムパスをバックアップする方法：
MATLABパス上にないフォルダへ移動することにより、あるいはフォルダ名のリネームにより、pathdef.m ファイルをバックアップできます。
複数のバージョンのMATLABをインストールしている場合、MATLAB startup ディレクトリー、ドキュメンテーションフォルダの中で pathdef.m ファイルを使用することは、問題になることがあります。インストールされたバージョンはすべて、デフォルトでこのpathdef.mを読みます。このpathdef.mファイルは、最後にパスを保存したMATLABのバージョンに固有になります。MATLABの他のバージョンでは、このパスは正確ではないことがあります。また、これは、開始時にMATLABあるいはMATLAB コマンドウィンドウにおけるエラーを引き起こすことがあります。
この問題を回避するために、startup.mファイルを作成することができます。このファイル内にMATLABのパスへのカスタムパスだけを加えることで、pathdef.mファイルの内容を変更せずに、各セッションを始めることができます。これは、MATLABがMATLABのそのバージョンのためのデフォルト パスを変更せずに、ユーザに固有のカスタムパスを維持することを可能にします。
詳細については、下記のドキュメンテーションを参照してください:
MATLAB addpathコマンド ドキュメンテーション:
